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読書感想文

『美智子さまご愛蔵の1冊』ラーゲリから来た遺書

圧倒的な強さを持つ、本の帯に出会ってしまいました。
『美智子さまご愛蔵の1冊』ラーゲリから来た遺書、上皇后美智子様ももう90歳ですが、作者の辺見じゅんさんももう逝かれてしまった中で、この帯を手に取ってしまうと買わない選択はなくなります。
美智子さまが絶賛、ではないんです、「ご愛蔵=好きで、大事にしまっておくこと」、なので美智子さまが何度も読み返されているのでしょうかと思うと、これは今まで出会った帯の中で最強と思います。美智子さま=美智子妃殿下、でしたが、今は上皇后美智子さまです。

お住まいの仙洞御所で読書を楽しんだりされているそうですが、ちょうど美智子さまの年齢からすれば、戦争を小さい時に体験されているのでシベリア収容所に身近な方がおられたのかもしれません、収容所(ラーゲリ)から来た遺書はとりあえず文庫から入るもよしですし、漫画から行くもいいんですけど、両方をしっかり読んでくると本当に辛く悲しいことと、言葉が産む力や魂を感じます。言葉は言霊というのも、山本幡男さんの仲間たちの力がどれだけ凄いのかひしひしと感じます。

主人公の山本幡男さんの存在や、45歳でシベリアにて旅立ってしまうその無念さ、また山本さんに支えられ一緒に生活を生き延びた人など、戦争を通じて激動の時代に多くの人々は翻弄されるものの、この中で生きることの真理が見えてきたような複雑な思いで拝読しました。英霊に感謝すると言葉で言いますが、今の平和のありがたさをしみじみ感じます。仲間に光を与え続けた心の強い日本人、がいたことを忘れてはならないと強く心に残りました。
文庫だと内容が豊富なので、父よ、子よ、妻よ、意外にも弟や妹への想いも書かれています。

『天地に唯一人なる弟の死ぬにもあはで遠くわが病む』
辺見じゅんさんの取材力や文章力、優れたノンフィクション文学ですが、これは後世に残すべき作品と思いますし、『美智子さまご愛蔵の1冊』という意味もわかります、仕事終わった後田辺からの帰りの電車内天王寺駅までの2時間、読みながら特急くろしお5号車でただただむせび泣きました。『美智子さまご愛蔵の1冊』という意味は日本人なら誰しもその理由がわかるわけですし、山本幡男さん含めラーゲリで命を落とした先人や英霊に感謝を。映画にもなっているのですが二宮君は身内がシベリア抑留にあったそうなので一つ返事で承諾したとか、シンドラーのリスト、硫黄島からの手紙、永遠の0、そしてラーゲリより愛を込めて、定期的に見ようと思います。

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自己紹介

趣味はマラソン、サッカー。よく走り、よく蹴り、よく学び、よく仕事し、よく経営する。

常に明るく前向きに、夢を希望を抱いた経営を。

勤勉は喜びを生み、信用を生み、そして富を生む。人間の大切な徳。徳である限りこれを積むには不断の努力がいる。

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