経営をしていると強烈な個性と推進力を持つ人に出会います。
行動が速く、決断も早い。普通の人が三日悩むところを三分で決めて進めてしまったりもあって、事業を前に進めるうえでは、こういう人材は非常に頼もしい存在です。
一方で、経験上、このタイプには共通する難しさもあります。自分の判断軸がはっきりしているぶん、周囲との境界線を越えやすいのが実情で、本人としては会社のため、良かれと思って、早く進めるため、なのですが、気づけば他人の担当領域に入り込み決まっていた手順を飛ばし周囲が疲弊していることがあります。しかも厄介なのは、問題が起きてから注意すると、結果を出そうとしてやった、せっかく動いたのにと論点がずれてしまうことです。
最近は判断つけれるようになったのですが、サッカーでも自分が王様のように振舞う選手は往々にいまして機嫌よくやらせておくのは構いませんが必ず2名くらいは首輪をつけて猛獣使いか珍獣使いのようにたしなめる人がいます、そしてそういうチームは強いんです。ただし決して権力を持たせてはいけなくて、こちら側で管理する姿勢は絶対視するが大事です。だからこういう推進力の強い人ほど、最初が重要だと思っています。
採用や配置の段階で、権限、担当範囲、報告ライン、「やっていいこと・勝手にやってはいけないこと」をかなり明確にするのが大事であって、曖昧に「常識で考えて」では通じません。最初に少しきついくらい境界線を示しておいた方が、むしろ本人も動きやすいのがあったりします。
これは能力を抑えるためではなく、能力を組織の力に変えるためのガードレールです。
推進力のない人にアクセルを踏ませるのも経営ですが、アクセルしかない人にブレーキと車線を教えるのも経営なので、社内で問題が起きるたびに注意するより、最初に締めるところは締めるのがベスト。
その方が本人にも会社にも、結局いちばん優しいのだと思います。文武両道や大学で自主的な学問やってる経験から入ってきた人はまずこの壁が最初に受けるもの、の気がします。自主性に委ねるとか「常識で考えて」うまくいくはずない、絶対にない、自分の言いたいことだけ主張して全体バランスなど全く考えないし責任も感じない、という理解から入るのは間違いではありません。
ましてや自社など事業展開していると言っても、中小企業零細なのに、自分で自活して起業すればいいのに、中小企業零細を転々としている人はなお。