【日本の課長は「弱者」です】
日本の課長の労働環境が悪化しています。
あらゆるコミュニケーションに「ハラスメント」のレッテルを貼られはじめただけでなく、
トラブルメーカーの部下を管理しつつ、上司の理不尽な要求に耐えつつ、
時に理不尽な「会社の論理」を踏まえたうえで、チームの成果を上げなくてはならないのです。
しかも、日本の課長の99%は、実際は残業代をもらえる労働者の立場です。
しかし、経営側の立場として扱われ残業代が支払われないという、
いわゆる「名ばかり管理職」なのです。【労働法は、課長を守る「盾」になります】
課長が労働法を理解していないと、
1問題行動が多い部下への対応を間違って監督責任を問われる
2パワハラ・セクハラ・退職強要など上司や会社の不当な扱いに振り回される
という「上下」からの労働問題に対応できず、自らの立場に悪影響を及ぼします。
本書は、チームの成果を上げるという直長本来の役割に集中するために、
身を守る「盾」として労働法の知識を活用する実用書です。【元・サラリーマンの労働問題専門弁護士が著者】
著者は労働問題の専門弁護士であり、かつ民間企業の人事部に8年間の勤務経験があり、
社会保険労務士試験に一発合格し、企業内弁護士も務める「労働問題のプロ」。
法律と現場双方を熟知した、誰よりも労働問題に詳しい著者が、
無数の事例を通して、課長が最低限押さえておくべき知識と打開策をお伝えします。
【労働問題を起こしやすい課長の特徴チェックリスト】
□「︎課長の仕事は雑用が多い」と感じている
□仕事は部下に教えるより自分でやったほうが早いと思う
□自分が先輩から教えられたように部下を指導している
□コミュニケーションはほとんど IT ツールで行っている
□他の者の教訓になるので、みんなの面前で部下を叱る
□最近、部長(上司)とのコミュニケーションが減ってきた
□仕事さえできれば、部下がプライベートで悩んでいても、見て見ぬフリをする
□仕事に熱心になるあまり、つい感情的になってしまう
□課長は労働者としての権利が認められないポジションだと思う
あなたのチームにこんな人いませんか?
・欠席、遅刻が見逃せないほど多い人
・他のメンバーと関わらないようにする人
・ノルマ未達を繰り返し、成長がない人
・やるべきことをそっちのけで、権利ばかり主張する人
ということで、このへんは上司あるあるの話から始まります。
といってもこの本のテーマが課長になるので、課長が全部抱えてしまうと成果に繋がらないものでもあるので、頑張って1か月100時間以上の残業やったり、半年にかけて残業60時間毎月やってなのとか対処しても、抜本的な解決にならないのが現実だったりするものです。このへんが実に難しい部分ですが、避けて通れるものでもないところです。上司と部下の関係は極めて難しいのですが、自分はここにいないほうがいい、と思わせてしまうとそれは上司の失敗ですし、トラブルなどで間に入ると上司と部下の関係性が悪化しているケースは多々あります。
幸いにもこんな小さい組織だとまだだいたいが見えるので介在してあれこれできたりしますが、トラブル発生で去り行く部下が上司に対してかみつくこともあるので、まあいろいろ感じます。
長く経営するとあるある労務事件も経験積むのでたいていのことは馴染みますが、初めての上司なんかで鼻息荒くすればするほど、やる気が乏しい社員のあらが見えたりするので、採用自体があかんかったなあと猛省したりもしますけど、会社と社員の利害関係が相反する場合も出るのでなにぶん難しいことは難しいものです。
採用のミスは教育では取り返せない、という言葉があるように採用時点での意識はこういうことを繰り返すと相当高まります。
顔や表情で全部を見抜くことは難しくても、目に力が無いとか、フワフワしてるとか、質問を的確でなく多少ずらして返答をするなんかはまあ当たってたりはします。ついでに言えば、何でもかんでもイエスマンなら社員程度の面談は通っていいのですが、ポイントポイントのケーススタディ的な意味不明な質問を入れると、相当面談の質があがったりもします。労務管理には正解があるようで「法律上は〇〇ですが・・・」ですが、の後のことばかりです。
だからこそ難しいのですが、労使関係が一致してビジョンや目的が一致したうえで、しっかりした役割分担と最後は自己犠牲を全く気にしないリーダーの存在、目指すのはここです。