3人のレンガ職人話は有名すぎて何回も聞くのですが、知らない人も多数いるので「3人のレンガ職人」話はこちらに。
有名話ですが、私が最初の仕事に就いたときに役員から直接説明してもらい、なるほどと思ったので心に留まっています。ドラッカー好きの役員上司だったので、ドラッカーの考え方が随所に出ていたことと、ドラッカーのマネジメントも何度も読みましたし、多くのことをドラッカーからも学べたので、本当にいい上司に就いてスタートできよかったと思っています。あと、言葉でなく心に入ると物事は覚えますし、自分のものになります。
3人のレンガ職人話
3人のレンガ職人・・昔ギリシャのアテネのでの話です。ちょうどパルテノン神殿などを作っていた時代ですが、ここで働く3人の職人がいました。この3人は同じ職場で同じ仕事をして同じ給料で仕事をしています。
そこでこの3人にとある旅人が質問しました。
「すみません、今、何のために石を切っているのですか?」
・一人目の職人「お金のためだよ」
・二人目の職人「立派な職人になるために仕事してます」
・三人目の職人「何百年も使ってもらえるような、立派な教会の土台を作るための仕事してます」
と答えたのです。同じ仕事同じ場所で働いているのに。これが仕事をする人の仕事に対する目的や姿勢の表れです。
考え方は異なってもやっぱり一人目の職人よりも、三人目の職人のほうがいい仕事をするに違いありません。働く価値観は人それぞれであり、良いも悪いも存在しないのですが、同じ仕事をするのなら一人目の男よりも三人目の職人と一緒に仕事したいものです。仕事の姿勢や思いが異なると、同じ仕事でもまた違いが出てきます。石を切るにあたって少しでもミスをなくそうとか、後工程考えてもっとちゃんとしておいたほうがいいなとか、改善はどんどん生まれるはずですし、一人目の職人のように考えると改善はしないでしょう。
一人目は、自分の生活のため仕事をしています。
二人目は、自分の夢や目標に向かって仕事しています。
三人目は、自分の仕事が誰かを幸せにする、そんな思いで働いています。
10年後の3人のレンガ職人は、左の職人は同じように文句を言いながらレンガを積んで、中央の職人はレンガ積みよりお金のいい屋根の上での危険な仕事に就いたそうです。
右側の職人は建築現場の施工責任者となり、出来上がった大聖堂は彼の名前が付いたそうです。
みんなの仕事、それぞれ全部外れではないですが、高尚な思いや利他の精神などはここに違いが出てくるとしか思えませんが、同じ仕事するのならレンガ職人ならお金のためというのもわかるけど、もっと違う思いも持ったほうがきっと「人生がハッピーになる」と思います。あと1人目が中心だと、会社組織は成り立たたないので二人目もそうだけど、3人目の考えを持てる人を増やすことも大事。
考え方の違い 人生仕事の結果 = 能力×情熱×考え方
考え方の違いで結果は異なってきます。
最初からこういった考え方をもてなくても徐々にもてるようになるかもしれませんが、採用面談などで仕事の話、前職の上司、親への思い、学生での学校の話、など話をちょっと聞けばなんとなく見えます。
例えば「3年経ったので飽きたから他の仕事探してたんです」、と採用面談で聞くと、3年で仕事の奥底が理解できるわけないのですがということと、仕事が軽いので思い仕事や深い仕事を与えられない結果、単純作業に従事しないといけなくなり飽きたんだろうな、という感覚に加えて、うちに来ても同じように「3年経ったので飽きました」になるんだろうな、と推測が働くわけです。結局何をやっても飽きるでしょうし、1人目のレンガ職人の考え方、に近いのだろうとは面談熟練しているのでわかります。レンガ積むだけでも仕事の質は劇的に変わるので、この仕事だと本当に劇的に変わります。
「3人のレンガ職人」はすごく懐かしい話だったのですが、ちょっとこういった話をすると、今の技術や能力がどのように活かされればいいのか、何となく見えたりします。
そして同じ仕事でもこのような考え方1つで大きく差異が生まれます、遅くて半年、早いと1ヶ月程度かなと思いますが、この考え方のチェンジはいつでもどこでもとても大事で、早いと部活とか勉強とか、中間試験に期末試験に勉強の意義などから思考が始まったりします。勉強も宿題もどうせやるなら積極的に取り組もう、高校大学と進学ならいずれは勉強ばかりする期間になるのなら、今のうちに頑張れるとき頑張っておこう、などの発想です。
そんな考え方を変えれる人というものは、部活やバイトや遊びや恋愛も上手にこなす傾向があって、結局何でもできるんです。実は採用活動で本当に欲しい人材は、このような人材です。ざくっと「文武両道できる人」なんて言いますが、言語化していくと思考が異なるので行動も違い、どんな場でもよい思考なので自分で改善しながら結果も出せる人です。
個人でいえば20代必死にやったから30代があって、30代も必死なので今40代があってなので、個人で言えば楽の先取りするとあとで困るよ、とは思います。
会社で言えば自分の仕事だけと限定して何か作業するよりは、やはり顧客のため、仲間のため、人のためと思って業務を行う視座の方がいい仕事できるのと、売り手よし買い手よし世間よし、うちでいう「ハッピートライアングル」であるには三人目の考え方でないと、自分の仕事が誰かに喜んでもらえないと思います。経営者なのでなおそうです。