会社を経営していると、仕事の難しさ以上に人との意思疎通の難しさを感じることがあります。何度か説明したはずの内容が共有されていない、質問したこととは違う回答が返ってくる、進捗を確認したいのに作業に苦労した経緯だけが長く語られる。そんな場面が続くと、経営者も人間ですから気持ちに余裕がなくなることがあります。「どうして分かってくれないのか」そう思う一方で、相手もまた「どうして理解してもらえないのか」と感じているのかもしれません。同じ仕事について話しているのに見ている景色が違う、その小さなずれを放置することで、業務上の問題が、人間関係の軋轢へと変わっていくのだと思います。
こういったときに営業活動を行っていると「通じない」が大前提の経験を踏まえてになるので本当に楽でして、電話でアポイントもがちゃ切りされるのが当たり前の世界だからこそ会話できるだけでありがたいとか、アポイントの時間設定をもらえるだけでありがたい精神をもつ経験は本当に大事だと感じます。採用もそう営業もそう、社員関係なんかもそうなのですが「(〇〇という大前提だから)こうですよね」という流れがほとんどない状態だったりするので話はくどいかもしれませんけれど、非常に丁寧な活動ができたりするというのはまさにこの部分だと感じます。
営業って商談は1時間くらいで終わることもありますが、長いと2時間、3時間にもなりますし1対1ででなく1対2や1対3ならおさらいは復習など加えてもっと長くなることもありますので、1営業商談で4時間を通常と思ったりしてる方も普段いますから、その感覚からすれば
伝えたと伝わったの間にあるものを4時間かけてでも埋めることは普通、というあってるのかわかりませんが、そんな感覚は有してたりします。
先日、言葉の受け取り方や、会話のすれ違いについての話を聞くことがあって、自分にとって当たり前の伝え方が誰にでも通じるとは限らないということです。ただし、記事の特徴を身近な人に当てはめ、性格や診断名で説明したつもりになるのは避けたいですし、経営の現場で向き合うべきなのはその人を分類することより、何が起きていて、どうすれば仕事が進むのかという具体的な課題だったりもします。「早めにお願いします」という言葉なんかで言えば、一方は今日中を想定しもう一方は今週中と受け取っているかもしれません。「確認してください」も、目を通せばよいのか、誤りを修正するのか、根拠資料まで調べるのかで作業は変わります。こちらが省略した前提を、相手が同じように補ってくれるとは限りません。
社員なんかもできた報告だけで「確認してください」言ってくるので、せめてどの部分を調整したのか要旨くらい報告しろと思いますし、どの部分を変えたのかこっちが判断把握必要になるので「自分の手間を人に渡すことで時間を作るな」と説明したこともあります。だからこそ「何のために」「何を」「いつまでに」「どの状態にするか」を伝える必要があります。さらに依頼の最後に「どう進める予定ですか」と確認する、相手を試すためではなく認識の違いを作業前に見つけるためです。終わってからやり直すより最初の数分で確かめる方が、お互いの負担を減らせます。
もちろん伝える側だけが工夫を重ねればよいとも思いません。仕事を受ける側にも不明点を質問し、途中で困れば相談し、期限に間に合わないと分かった時点で報告する役割があります。
「聞かれなかったので言わなかった」では、周囲は次の判断ができません。報告は、相手が仕事を進めるために必要な情報を渡す行為でもあります。
経営者が厳しい口調になる背景にはお客様への影響や、他のスタッフへの負担を心配する気持ちもあります。しかしその事情があれば、どんな言い方でも許されるわけではありませんのであって、強い言葉だけが残れば、本来直してほしかった点が伝わらず、次の報告をためらわせることにもなります。事実、影響、改善してほしい行動を分けて話すということ、その姿勢は、自分自身にも求め続けたいと思います。一方で、相手を尊重することと、問題を曖昧にすることは別です。説明や支援をしても同じ行き違いが続くなら、担当範囲、確認方法、仕事の分担を見直す必要があります。誰か一人が黙って穴埋めを続ける状態は、長くは持ちません。配慮を続けられるようにするためにも、役割と責任を明確にすることが大切です。
また、会社の方針を決める責任と、スタッフ個人の考えや人生を支配することは違います。
業務上必要なお願いは明確にする。そのうえで、異なる意見を聞き、任せた範囲では判断を尊重する。経営者自身が、その境界を意識する必要もあると感じます。
人が増えれば経験も価値観も、得意な伝え方も違ってきます。だから気が合うことだけに頼って会社を運営することはできません。言葉にする、確認する。記録に残す。そしてできたこともきちんと伝える。スタッフとの軋轢に悩むたびに自分自身の伝え方と会社の仕組みを見直す子事が大事、そんな地道な積み重ねを経営の仕事として大切にしてきたつもりですし、いい意味で感覚が研ぎ澄まされて右往左往せずちょっとのことも感覚が鈍化して「まあええわ」的に放してもええという部分の見極めもうまくなった感があるので、もう1つ上にいきたいと思います。
