[盛和塾] 機関紙マラソン 62号
塾長講話 入塾の意味と目的
企業経営をする以上は、利益をあげなければなりませんが、そのおよそ半分を税金として納める事になります。
我々の企業経営による利益、また個人の所得から税金が納められ、日本の社会と国家が成り立っているわけですから、利益を出すということは、国家社会に貢献していることにもなります。
自分自身も幸福になりたいが、まずは従業員に幸せになってもらいたいと思う。これは「利他の精神」です。
皆さんのいちばん近くにある「利他」とは、自分の会社に勤めている従業員を幸せにしてあげることなのです。
それは取りも直さず、自分自身の幸福にもつながっていくことになります。
皆さんもA社の組織図の言うに、まず、自分の会社を組織的に分けなければなりません。
それだけではどこで利益が生まれているのかがわからないので、どこの部門でどのように利益が出たのかを明確にしなければなりません。
今見てもらっているような損益計算書を、先ほどの組織図にあった営業、製造の部分ごとにつくらなければなりません。
私は「経営は飛行機の操縦と同じだ」と言っています。コックピットに座り、目の前にある計器盤を見ながら、高度や速度を確認し、操縦をしなければ、経営にはならないはずです。
会社経営を、苦痛としてやっていたのでは話になりません。苦痛であれば、少しでもラクしようと思い、「なんでこんな苦労をしなければならないのか」と逃げようとしてしまいます。
そうではなく、たまらないくらいに面白い、楽しいと感じられるように会社をする。やってもやっても赤字では、楽しくなるはずがありません。
【気付き】
組織ごとに利益を分けて、そして社内でもアメーバで数字をわけみていくこと。
そのためにはアメーバ長が必要で、管理職がこれにあたる。マネージャー経験者を募集したりしますが、その中でも採用を経験してるような人事権持ってる方などは
実に大事であって、『部下の給料を決定したことある人事マネージャー』などはアメーバの考え方にふさわしいように思います。
数十人の組織作りをやってるので、このアメーバ長たる人材の確保と資金の工面の2つがしっかりできれば成長に繋がる。
これは「経営がうまくいっている会社」は必ず、1、人材のダム 2、資金のダム がしっかりしている、このことをもっと意識します。
心の研究 最新・中国における稲盛哲学への共鳴
会社を大きくしたいのなら、従業員を上手くケアしなくてはなりません。第二に、お客様を大切にすることです。第三に貴方の株主を大切にすること(株主に対して責任を持つこと)。
第四に社会に貢献することを重視することです。この四点ができれば、貴方の会社は大きく、強くなります。
【気付き】
従業員と一緒に頑張る、ケアをする、などは本当にわかります。
仕事が成果として形になるには継続的な努力とか改善し続けるかが鍵になるので、自分の思考のクセをしっかり理解しないといけないなと思います。
「足が止まってしまう」「心が折れそう」というタイミングをしっかりつかんで言語化できると次に活きるような。
遅刻しがちなスタッフは退職傾向がある、という言語化をどのように改善につなげることができるのか、「何となくしんどい」ということを避ける必要。
われ虚心に経営を語る 勝山企業 伊澤泰平様
人を心眼させる言葉は実際なかなか出てきません。その時に、いにしえの聖人や賢者が言った格言のように的確な言葉があると、それを使って話をします。
人を感動させ、まとめていくのは言葉しかないわけです。
【気付き】
前に、「楽して稼ぎたい」
という気持ちを素直に言ってみたら、朝礼で大爆笑が起きました。
自分は頑張ってコツコツやるのですが、結果を追い求めることで最短ルートはないのか、と考えることも実に大事。怒りや嫉妬、自分のダークサイドを見極めることも、ダークサイドがどのようなときに作動するのか、癖があるのか、言語化できるとそれもいいものかと感じます。
訓練と言うかトレーニング。
その理解をスタッフにもできればそれは傾向として有効。
われ虚心に経営を語る スタープラスチック工業 宮脇誠人様
そして利益率一〇%を目指します。一〇%いかなくても、せめて五%まではなんとかしようとするのです。そうすれば、四十億円売り上げていますから、五%になれば、二億円の利益が出るわけです、二億円出れば借金が十億円ですから、借金の返済も五年かければ、半分以下になります。
【気付き】
利益率は10%。
人は腹の底から学びたいと思ったときに、自分の教師が現れる。
利益率が低いと借金も返済できないのでまずは利益率を高めて、返済の原資にあてること。盛和塾でもよく話が出てくる利益率の話ですが、これは実に大事です。目の前の仕事業務に専念して利益率を高めること。
製造業は10%、井関先生はサービス業なら35%。そこを目標設定。
利益から俯瞰逆算すること。
われ虚心に経営を語る アート不動産 櫻井澄男様
商号をアート不動産としたのは、電話帳で一番先に出てくるということや、当時、アート引越しセンターさんが雑誌に取り上げられていた影響もあります。
商号については子供の命名以上に真剣に家内と話し合った記憶があります。
惚れ込ますには、まず従業員を大事にしてあげることしかないわけです。零細企業ですと、世間相場より低い給料しか出せないのに、他所よりもっと頑張れと言わなければならないのです。もうたいへんな矛盾です。
だからこそ、すごい愛情を社長が従業員にかけないといけません。愛情があってはじめて、従業員がついてくるのです。
【気付き】
従業員を大事にすること。
不動産会社さんの取引先に聞くと、やはり報酬形態が異なり往々に報酬水準に大きな幅がある業界でもあるので、人が辞めやすいという話を聞きました。
人が簡単に辞めるマネジメントを経験するので、マネジメント能力が高くなる傾向が強いという話を聞き、すごく納得。
マネジメントと言うのは能力の絶対水準が大きく異なるところに低さやばらつきを解消するために発達するとのこと。クレアネットも該当する、納得するところは多く理解できます。
学びにまなぶ -稲盛哲学実践の現場から 藤井勝典様 クリエート
だんだんと引き込まれ、自分に置き換えながら読み進んでいくと、もっと自分にできることがあるかもしれないという気持ちになっていきました。
社長がいつもおっしゃっている、「考え方ひとつで方向性が大きく変わる」のだと、改めて思えるようになってきました。
【気付き】
勉強会のように全員を巻き込むことも大事です。
同じ行動や同じ場所、同じ時間を共有して同じ考えにいたるということも、ようやく最近理解して来ました。よく京セラではコンパの重要性を書いていますが、それ以外にも仕事を共有することや、ランチもそう、盛和塾の参加もそう。
ベクトルあわせに限界はなく、際限なくやる、ことが大事。
あの日あの時 稲盛和夫氏
セラミックが医療に役立つという直感からバイオセラムが誕生した
山上先生のところで、人にもインプラントを入れようという段階まできたんです。それで私が患者としていちばんいい適応症状があったので、入れてもらいました。
私は山上先生を全面的に信頼していましたが、当時のバイオセラム事業者の者はみんな自分を提供していましたね。
【気付き】
言葉が大事なのはわかりますが、その言語に至った行動のほうが大事にも感じます。死に際にやりたかっただろう、と思うことを行うことはよい時間、と言いますが、死に際になってなお「時期が来たらやろう」はありません。
行動として自分自身を被験者としてインプラントを入れる、この思いと行動は大事です。見習うべきですし、結局そんなものです。